肉離れ
- ふくらはぎが痛くて歩けない
- 太ももの裏が痛くて走れない
- 湿布を貼っても痛みがひかない
- 足にボールが当たったかのような感覚があった
- 痛い場所あるいはその周辺にあざのようなものがある。
肉離れとは、筋肉に対して『引き伸ばされる力』と『縮む力』が同時に働いた時に起こる筋肉の断裂です。通常では部分断裂と言って筋肉の一部が断裂する事が多いのですが、まれに完全断裂と言って筋肉が完全に断裂してしまう場合もあります。
例えば、人の体は走る時にハムストリングス(太ももの裏)に『縮む力』が働きます。
しかし走り出す際、膝を伸ばさなければなりません。このとき、ハムストリングスには『縮む力』が働いているのに膝が伸びる際、
ハムストリングスに『引き伸ばされる力』も同時に加わります。このとき、縮む筋力が引き伸ばされる筋力に負けることで肉離れが起こります。
肉離れになりやすいケース
1.急なダッシュ動作やジャンプ動作
2.体が冷えていて筋肉が固まっている時
1と2についてはどちらも筋肉がよくほぐれていない場合に起こりやすいです。
さらにウォームアップ不足やクールダウン不足が加わると筋肉の柔軟性や関節の可動域も悪くなり、運動による引き伸ばされる力に耐えきれなくなり肉離れが起こります。
また、肉離れは急に起こるものと思われがちですが、肉離れが起こる前兆として、筋肉の張りや違和感を覚えたり、筋肉の硬さを感じたりすることも多く、このような体の変化を見逃さずに対応することで未然に防ぐことができます。
身体に上記のような違和感を感じた場合、まずはストレッチを行なって左右の状態を確認したり、体が暖まった状態で左右で違和感があるかを確認してみてください。
その際、筋肉を伸ばした時に痛みがある場合には、それ以上の運動を避け身体を休めましょう。
また入念にウォームアップをしたからと言って絶対に肉離れしないとは言えません。
長時間の運動をする際、後半になるにつれ筋肉には疲労が蓄積しているので自ずと肉離れするリスクは高まります。
肉離れの好発部位
肉離れは名前の通り筋肉のあるところなら全身のどこでも起こります。
しかし、通常では肉離れが起こらないところでもものすごい外力が加わればどこでも肉離れを起こします。
ここで、肉離れが起こりやすい筋肉たちをご紹介致します。
・陸上短距離(ハムストリングス)
・陸上中の長距離(腓腹筋、ハムストリングス)
・サッカー(腓腹筋、大腿四頭筋)
・テニス(腓腹筋、またテニスによって腓腹筋が肉離れを起こすことをtennis legという名前がつくほど好発する。サーブ、レシーブ時に起こりやすい。)
・バドミントン(腓腹筋)
・アメリカンフットボール(ハムストリングス)
・野球(腓腹筋、ハムストリングス)
・バレーボールやバスケットボール(腓腹筋、ハムストリングス、大腿四頭筋)
また、過度のストレッチングや筋力測定時でも発生します。