よもやま話 その2

2026年02月13日

皆さんは『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』という作品をご存知でしょうか。
今から24年前に映画館で上映されたクレヨンしんちゃん第9作目にあたる映画作品。ヘンダーランドの大冒険の終盤にあるマカオとジョマとの追いかけっこを超えるシーンはこれ以上無いだろうと思っていた自分の想像を遥かに超えてきた誰もが知る映画作品ですが『クレヨンしんちゃん=教育に悪い、下品』という当時のPTAを全力で敵に回した様な作品がなぜここまで人の心を感動させるような名作と言われるのかを今回は紐解いていこうと思います。
※今回はあらすじなどを紹介せず、物語を深堀りするような考察要素を多めにお話しようと思います。

①昔のにおいと今のにおい
この映画で最も有名な『奇跡の3分間』と言われている野原ひろしの回想シーン。当時の映画館では子供と一緒に来ていた大人が号泣して、その横にいる子供がお父さんの泣く横顔を不思議そうに見ているという光景が広がっていたそうですが、この3分間の映像と次の②にて話をする内容こそが今作の魅力のすべてだと筆者は思っております。

この回想はひろしが子供でお父さんの乗る自転車の後ろに乗っているシーンから始まります。お父さんのこぐ自転車に乗って走った道を今度は自分一人で自転車に乗って走り、初めて付き合った彼女と歩く。その後に雪の降る道を一人で歩き(おそらく彼女とは別れている)、地元から新幹線に乗って上京するシーンへ。勤め先で上司にしごかれ得意先をまわり仕事終わりに同僚と居酒屋で愚痴を言う、そんな辛い毎日を送るひろしがみさえと出会います。
仕事終わりに産婦人科に駆け込み(この時に入口で人とすれ違う時に一瞬歩いて減速するところとか良いですよね)しんのすけの出産シーンに立ち会います。
その後に家族全員で一軒家へ引っ越しをします。守るものが増えたひろしは職場で日差しが強く降り注ぐ中、得意先へ出向き名刺交換や遅くまで職場に残りなれないパソコン作業を行います。へとへとになりながら電車に乗ってフラフラしていても自宅に着くときには背広をちゃんと着て帰宅。玄関で靴を脱ぐとしんのすけとひまわりがひろしの靴の匂いを嗅ぐと臭いにおいで思わず笑い、それをみたひろしも思わず笑うというシーンが入ります。(このへんくらいで涙腺が崩壊します)みんなでお風呂に入って風呂上がりにビールを美味しそうに飲んで1日の疲れを吹き飛ばし、最後にひろしがお父さんに乗せられて走った道を今度はひろしがしんのすけと家族を連れて走るというシーンで回想は終わります。

そもそも今作は大人たちは『昔の懐かしいにおい』というものに引き寄せられて大人の精神状態が子供に戻ってしまうという怪事件から物語が動き出します。昔の懐かしいにおいで子供に戻っているひろしにとって毎日汗水垂らして家族のために頑張った臭い靴の匂いというのは今(未来)を生きるというメタファーであり、このにおいがきっかけでひろしやみさえは正気(大人であること)を取り戻します。
この昔のにおいは劇中最後の方で敵組織である『イェスタデイ・ワンスモア』のボスであるケンとチャコが住む昭和の街から脱出するシーンでもひろしを苦しめ、街を走る蕎麦屋の店主に足して「出口はどこだ!このままだとおかしくなっちまうんだよ!」と胸ぐらをつかむシーンからも分かるようにひろしたち大人にとっては猛毒足り得る存在というわけなのです。
この猛毒に侵されているひろしたちが現実に戻るきっかけともなる臭い靴のにおいから回想シーンまでの一連の流れは子供のときには理解しづらいですが、大人になってから見返すと新しい発見のある場面かつみている大人(自分)と重ね合わせてしまうようなシーンになるわけです。

②しんのすけの階段激走シーン
ひろしの回想に並び、もう一つの名場面といえばしんのすけの階段激走の場面が挙げられます。
敵組織のボスがエレベーターで昔のにおいを日本全土へ撒き散らすために上がるところをしんのすけが塔の階段を走って追いかけるという場面なのですが、いつもの作画から徐々に劇画調に変わっていきます。この時しんのすけは階段につまずいて転び、そして立ち上がってまた走るという事を繰り返します。改めてこのシーンを見返すとしんのすけは7回転んだ後、8回起きて立ち上がってまた走り出しています。日本には『七転び八起き』ということわざがありGoogleで検索をすると
回転んでも8回起き上がる、つまり何度失敗してもくじけずに、そのたびに奮起して立ち直り、努力を続けること、または人生には浮き沈みが多いことのたとえ
と表示されます。
その後、昔のにおいの散布が出来なかった敵組織の片方(チャコ)がしんのすけに対して「どうして未来を生きたいの!」と涙ながらに問いかけると「家族と一緒に行きたい、大人になってお姉さんみたいなきれいな人とお付き合いしたい!」と返答します。この一連の流れを見返すと、ただしんのすけが頑張って走っているのではなく
・昔を取り返そうとする敵組織→良かった昔を追い求めて過去に縛られている
・転びながら走るしんのすけ→何度失敗してもくじけず、そのたびに立ち上がり努力を続けてでも未来に期待したい。自分の信じる未来に生きたい。
という構図になるわけです。このシーンを街の住人も中継を通してみており街の大人たちもその光景に胸を打たれて昔ではなく今を生きようと考えを改め始めます。
ちなみにこのしんのすけが階段を駆け上がるシーンで流れるBGMの名前は『21世紀を手に入れろ』というのをご存知でしょうか。作中の場面的にも、BGM的にも正しく21世紀(未来)を手に入れるためのシーンになるということなのです。

もう一つ余談になるのですが、今作の映画脚本を勤めている人で原恵一さんという方がいらっしゃいます。この方が携わった作品として
・暗黒タマタマ大追跡
・嵐を呼ぶジャングル
・嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
・電撃!ブタのヒヅメ大作戦
・雲黒斎の野望
・ヘンダーランドの大冒険
・嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード
といった誰もが知っているであろうクレヨンしんちゃんの映画脚本に携わっています。最近ではロボとーちゃんなどの面白い作品もありましたが「クレヨンしんちゃんの映画で面白い作品はなんですか?」と質問をされた時に出てくるであろうすべての作品にこの方が関わっていると考えると、この人なくしてクレヨンしんちゃんの映画はありえないと筆者は思います。
皆さまも映画などの映像作品をみて面白いな、と感じた際はその作品の脚本をされた方などを調べてみてください。もしかしたら他の面白いなと思った作品にも携わっているかもしれません。

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